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『Deus Ex (デウスエクス)』は、緻密に設定されたサイバーパンクの世界観をベースに、ロールプレイングゲームとファーストパーソン・シューティングゲームという2つのジャンルを融合したゲーム作品。製作総指揮はウォーレン・スペクター (Warren Spector)。作者は過去にも System Shock シリーズや Ultima Underworld(ウルティマシリーズで、初の3D表示のCRPG)などの開発に携わっており、欧米のゲーム開発者としては著名な人物である。このゲームの名前の由来はデウス・エクス・マキナからきており、これは、科学技術によって強化された主人公が、最終的にゲーム内世界にもたらす決定的な影響力を暗に表している。 本作は40以上のメディアから ゲーム・オブ・ザ・イヤー を受賞し、現在でもFPSとRPGを融合させたジャンルの初期の傑作として認知されている。 *シリーズ *DeusEx *DeusEx Invisible War(PC/xbox) *DeusEx:Human Revolution(PS3/xbox360、邦題:デウスエクス) *また、モバイル版として、オリジナルのストーリーの *「Deus Ex: The Fall」もある == 概要 == このゲームの時代設定は西暦 2052年であり、映画『ブレードランナー』に近い暗く荒廃した未来像を描いている。ナノテクノロジーやAIのような高度な科学技術が現実となっている一方で、貧困層の拡大による地域の荒廃が深刻化し、力をつけすぎた企業は国家と比肩する程の影響力を持つようになっている。高度な電子化によって社会の管理・統制も進んできている。更にゲーム開始時点では致死性の高い謎のウイルス、グレイ・デスが世界的に蔓延し、その苦しみから一時的に解放される抗生物質は裕福な階級の人々しか手に入れることが出来ず、貧困層の人々はただ死を待つ身となっている。そんな中、テロ組織NSFが自由の女神像爆破や抗生物質強奪といった事件を引き起こし、それらに対抗すべくテロ対策部隊UNATCOが結成される。プレイヤーは最新鋭のサイボーグ技術である「ナノ・オーグメンテーション」によって強化されたUNATCOの新鋭エージェント、「J.C. Denton」として事件の解決へと赴く。 主人公の決断によってゲーム内での人物の運命や組織の力関係、果ては世界情勢などが大きく変動するというRPG的な側面と、課せられたミッションに対するアプローチの自由というゲームプレイ面での戦術性の豊かさがこのゲームの特徴である。 特に与えられたミッションをいかにして解決するかはプレイヤーの意思に任されており、敵を皆殺しにして目的を達成することもできるし、ハッキングやクロークといった手法を駆使することで敵の同士討ちを誘発したり、あるいは昏倒させて誰も殺さずに密かに潜入してミッションを解決するという方法も取れる。こうしたプレイスタイルは単純なミッションの解法というレベルにとどまらず、主人公を取り巻くNPCの細かい反応や、果てはその生死如何といったストーリーの根幹部分にも反映されることになる。例えば、敵を皆殺しにすればミッション終了後に穏健なNPCから咎められ、次回のミッションで弾薬を支給してもらえなかったりする。(この場合逆に強硬な手段を好むNPCからは賞賛される。)また、人質をとっているテロリストを相手にするミッションでは、密かに敵陣地に潜入し人質を無事救出できれば上司からボーナスを支給されたりする。ステルスに徹することで所謂ボス格のNPCとの戦闘自体を回避することもできるし、(その場合NPCは後で再び登場する。)逆に多勢で攻めてくる敵を相手に逃げずに正面から戦うことで重要なNPCの命を救うことができたりもする。FPSの要素を含んでいながら、ゲーム中に登場する敵で殺さなければ先に進めないという相手は1名だけである。 ゲーム開始直後、初期状態でのキャラクターの能力は著しく低く、最初から一般的なFPSのような感覚で容易に敵を倒していけるようなシステムにはなっていない。銃は狙い通りの箇所に当てることすら難しく、敵2人と正面きって戦えばあっさり殺されてしまうようなバランスになっている。(このため序盤は非常に難しく、キャラクターの強化が進み、スキルの使い方や立ち居振る舞いにも慣れてくる後半ほど簡単になっていくという独特の難易度カーブになっている。)プレイヤーが思い通りの戦術を実現するためには、それにあわせてキャラクターを強化してゆく必要がある。キャラクターの能力の強化は、与えられたミッションをクリアして経験値を稼ぎ、それを任意のスキル(各種道具の扱いや身体的機能)に割り振って向上させたり、Augmentation Canisterと呼ばれる、ナノテクノロジーを駆使して作られた身体機能を強化するカプセルを適用することで可能となる。ステルス行動重視のキャラクターや攻撃重視のキャラクターなど、育て方次第で様々なキャラクターを作ることができ、それによってミッションの攻略も全く異なる方法を取れるためにリプレイ性は高い。 ゲーム内容に関しては架空の話で構成されてはいるものの、実際に起こった事件や過去に存在した人物・団体(ロズウェル事件やエリア51、テンプル騎士団など)に加え、現実の陰謀論者を中心に存在が主張される組織(イルミナティやMJ-12)をモチーフとしている。 発売当初から海外で人気を博し、2001年にはEidosの日本支社がローカライズした日本語版(デウスエクス)も発売された。これはゲーム内の全てのテキストが日本語化されており、現在のゲームのローカライズの基準から見ても大変高水準なものであった。しかし日本では当時からゲームのプラットフォームとしてコンソールが主体であったこともあり、大きく評価されるには至らなかった。さらに近年ではEidosの日本支社自体も消滅し、現在日本語版を手に入れるのは非常に困難である。 このゲームは通常版の他、Game of the Year 受賞後に発売された GOTY Edition というものが存在する。これは、最新パッチをあてた状態の通常のゲームの他に多人数対戦モードを搭載し、サウンドトラックCDが付いて安価なものである。また、発売当初は Windows 版のみであったが、そのごMac OS や PlayStation 2(Deus Ex:Conspiracy) などにも移植された。しかしながらPlayStation 2においては家庭用ゲーム機におけるメモリ制限のためいくつかのミッションが削除・短縮された。PlayStation 2版においては1人称視点と3人称視点が切り替えられる。 続編として『''Deus Ex: Invisible War''』(2003年)と『''Project Snowblind''』(2005年)が発売されている。2011年にはその続編である『Deus Ex: Human Revolution』がアイドスのモントリオール支社で開発され、日本ではスクウェア・エニックスにより「デウスエクス」として発売されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「Deus Ex」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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